YouTubeの盛り上がりと共に、直近2,3年で出てきた言葉「V SEO」。
特に継続的に動画を投稿しているのにほとんど見られない場合は、V SEOを意識できていない事が多いです。
今回はV SEOの重要性から具体的に取り組める本質的な対策まで幅広く解説していきます。
- V SEOは大きく2つに分かれる
- チャンネル開設初期でもV SEOを攻略すると、一定の流入が見込める
- V SEOの対策で特に大切なのは、キーワードを狙って動画を投稿する事
- キーワードリサーチにはツールを使うべき
- おすすめのツールは「YT Rival Finder」
- 上位表示されている動画の情報を1タップで取得できるので効率的
本日のポイント
V SEOとは
V SEOとは「Video Serach Engine Optimization」の略で、分かりやすく言うとGoogleのSEOの動画版です。
SEOはGoogleの検索結果で上位表示を目指す施策を指す言葉として浸透していますが、V SEOの意味は明確に定義されている訳ではありません。
あるサイトでは「YouTubeの検索結果で上位表示させるテクニック」と書いてあり、他には「動画をより多く露出する為の取り組み」と曖昧に記述されているものもありました。
少し言葉の意味が曖昧なので、分かりやすく整理しておきましょう。V SEOには現在大きく2つがあります。
- YouTube内でキーワード検索した際に上位表示させる
- Google検索結果の上位に動画を表示させる
まず(1)についてです。
標準ではご覧のように「関連度順」に表示されています。
つまり必ずしも視聴回数や投稿者のチャンネル登録者数が多い動画が上位に表示されるとは限りません。
続いて(2)について。
ご覧のように最近はGoogleの検索結果に動画欄があり、YouTubeのコンテンツが表示されています。
海外の企業の調査によると、Google検索の動画欄の1ページ目に表示されるコンテンツの約94%がYouTubeのものである事が分かっています。
YouTubeはGoogleのグループ会社なので当然と言えば当然ですね。つまりGoogle検索に表示される動画を作るのにYouTubeは最も適したプラットフォーム。
V SEOは、このようなGoogle検索結果の画面に動画を表示させる事も指す場合があります。
ただ少し注意が必要なのが、(2)のGoole検索結果に関しては、必ずしも動画が表示されるとは限りません。
テキスト情報よりも動画で説明された方が分かりやすいキーワードの場合に表示される事が多いです。上記画像の「ベンチプレス フォーム」も動画で見た方が分かりやすいワードですよね。
V SEOが重要な理由
曖昧な言葉ではあるものの、V SEOが注目を集める事になったのにはしっかりとした理由があります。
結論から言うと、V SEOを攻略するとYouTubeチャンネルをより効率的に伸ばしていく事が可能だから。
V SEOが重要な更に詳しい理由をみていきましょう。
チャンネル開設初期でも勝てる可能性がある
通常、チャンネル開設初期は動画を投稿したところで、関連動画に表示される事もないので全く見られません。
全く見られないので視聴者が動画をどのくらい見たのか等のデータが全く溜まらず、どんなに質の高いコンテンツであってもYouTube側に把握してもらう事が出来ず伸びない、という無限ループにはまる事になります。
既にSNSでファンがいたり、芸能人等の知名度のある人なら別ですが、大抵のチャンネルはそうでないでしょう。
何よりYouTubeには2020年時点で毎分500時間の動画がアップロードされていると言います。
V SEOを意識してコンテンツを作成すると、たとえチャンネル開設初期でも上位表示されて一定の視聴回数を得られる可能性があります。
先程も紹介しましたが、YouTube内でキーワードを検索した際には、必ずしも登録者や再生回数が多い動画が上位に来る訳ではありません。
上記画像のキーワードで検索すると、498回視聴と他の動画より圧倒的に再生回数が低いコンテンツが最上位に表示されています。また登録者数を確認したところ409人でした。
2,3位に表示されている動画が投稿されたのが2年前なのに対して、1か月前と日付が近い事も影響していると思いますが、アップロード日順に並べてみると更に直近で多くのコンテンツが出されています。
より直近で投稿され、再生回数も1万回と高い動画もありますよね。(今回の場合は全て同じ投稿者ですが)
それでも、498回再生のコンテンツが1位に表示されている訳ですから、「関連度順」ではチャンネル開設初期や再生回数の少ない動画でも上位を狙えるのです。
Google検索からの流入も捨てられない
Googleは現在世界で最もトラフィックを獲得しているWebサイト。(2位がYouTube)
つまり何か検索しようと思った時にGoogleを利用する人は圧倒的に多いのです。
また動画を見るのに、直接YouTubeのアプリを開くのではなく、Googleの検索欄に「〇〇 YouTube」と検索してYouTubeに飛ぶ人も多くいると予想されます。
例えばGoogleで「朝倉未来 YouTube」と検索してみると、当然ですが一番上にはチャンネルへのリンクが出てきます。
「朝倉未来 YouTube」というキーワードのGoogleでの検索ボリュームを見ると、22,200。
中には朝倉未来さんのyoutubeに関するニュースを見たい人もいるかと思いますが、1ページ目にはほとんど動画のリンクが出てきたので、多くの人がGoogleからユーチューブに飛んでいるのではないかと思います。
このようなGoogle検索からYouTubeに飛ぶ人は一定数存在するのです。
またGoogleで検索すると分かるかと思いますが、サムネイル画像付きで表示される動画は通常のブログと比べると、すごくインパクトがあります。
中にはこのようにGoogle検索結果の画面でタイムスタンプが表示されるコンテンツも。
世界1のトラフィック数を誇るプラットフォームであるGoogleからの流入は、当然ながら無視できません。
Google SEOで上位表示が比較的容易
GoogleのSEOで開設したてのブログが上記表示するのは、検索ボリュームが小さいキーワードでもかなり困難。
というのも、SEOではブログのドメインの強さ(ドメインパワー)が測られており、強いサイトが上位表示されやすい傾向が非常に強いです。
逆に開設初期のサイトはドメインパワーが弱いので、中々上位表示しやすいという訳です。
YouTubeのV SEOでも登録者数が多いチャンネルが上位表示されやすい傾向はあるものの、GoogleのSEOほど強くありません。
なのでGoogle上で上位表示したい場合には、ブログ記事を書くよりもYouTubeの動画を投稿した方が良いなんて場合もあるのです。
例えば「クロスバイク パンク修理」とGoogleで検索してみます。
1位の記事は「TREK」という世界的に有名な自転車メーカーのブログ、2位は月間100万ユーザーの大手自転車関連メディアの記事。
対して3位にある動画欄に表示されているチャンネルを見てみると、そもそも自転車関連のコンテンツのみを出している訳ではなく、各動画の再生回数もあまり付いていませんでした。
ブログを作って「クロスバイク パンク修理」で上位表示を目指そうとすると、先程紹介したようなかなり強いドメインのサイトに勝たないといけないのでかなり困難。
対して動画欄の1位を獲得するには、上記のような自転車に特化している訳ではないチャンネルの動画と勝負すれば良いのです。
動画欄で1位を獲得すると「クロスバイク パンク修理」のキーワードにおいて、Google検索では3位に表示される事になるので、テキスト情報のブログよりも比較的上位表示が容易な事が分かるかと思います。
V SEO対策4選
さて、ようやく具体的なV SEO対策を4つ紹介していきます。
今回の記事の最初でも書いた通り、V SEOには「YouTubeでキーワード検索した際に上位表示させる」と「Google検索結果の上位に動画を表示させる」の2つがあります。
以下で紹介する4つが、V SEOの内どちらにどのくらい影響するのか等に注意しながら読み進めていって下さい。
キーワードを狙う
V SEO対策で最も大切なのは、キーワードを狙って動画を投稿する事。
YouTubeとGoogleの両方を狙ってコンテンツを投稿するのが、チャンネル開設初期は有効です。
- YouTube内で検索した時に上位にきている競合の動画が弱い
- Google検索で動画が上位に表示されている
- Google検索で上位に表示されている動画が弱い
上記3つを満たすキーワードがあれば、動画投稿するのに最適。
調べ方は簡単で、YouTubeとGoogleでキーワードを検索していくだけです。
例えば、少し大雑把ですが「筋トレに関する動画を上げよう!」と思ったら、まずYouTubeの検索窓に入力してきます。
表示されるサジェストキーワードは、YouTube内で検索している人が多いもの。なのでそれぞれのキーワードをYouTubeとGoogleの両方で検索して上位に来ている動画等をリサーチします。
例えば「筋トレ モチベーション」。
ご覧のような動画がYouTubeで上位に表示されており、Googleでは1ページ目にそもそも動画が表示されませんでした。
このような作業をひたすら繰り返して、競合の動画の内容もチェック。
更に言うと、そもそも「筋トレ」は検索する人が非常に多く競合も多いキーワードなので、更に絞って「筋トレ 腹筋」と検索窓に入れてみて出てくるサジェストを見てみます。
これらを順番にYouTubeとGoogleで検索してチェック…
このくらいキーワードリサーチは徹底して行うべきなのです。
1つの動画を投稿するのにこれだけ行うのですから、いかに自力でリサーチを行おうとすると時間がかかるか分かります。
あくまでもYouTubeチャンネルを伸ばすには質の高いコンテンツを投稿していくのが本質なので、リサーチばかりにリソースを取られていてはいけません。
そこでおすすめのが「YT Rival Finder」。
YT Rival Finderを使うと、先程紹介したような内容を全て1タップで把握する事が出来ます。
例えば先程検索してみた「筋トレ モチベーション」のキーワード。
月間のインプレッション数や関連動画を一目で把握できます。また「Google検索上の動画順位」の欄に「動画なし」と表示されており、先程調べた内容と同じ事が分かります。
Google検索結果上に動画が表示されているキーワードの場合は、一番右の「動画詳細」の欄から内容を把握する事が出来ます。
「月間Imp/関連動画本数」の数字が大きければ、「動画の需要が高いのに対して供給が少ないキーワード」だと判断出来ます。
自力で全て調べていると大幅に時間を取られるのをワンタップで把握できる割に値段は月額3,980円。
1日コーヒー1杯分の値段でこれだけの作業を削減出来るので、使いこなすと費用対効果はかなり高いと言えます。
タイトルの最適化
投稿する動画のタイトルにはサムネイルを入れるようにしましょう。
よく「タイトルにキーワードを入れたら上位表示する」と説明している人がいますが、そんな簡単な話ではありません。
海外のブログ「BackLinko」が実施した調査によると、タイトル内のキーワードの割合とYouTube内のランキングは、下記グラフで分かる通り強く相関しない事が分かっています。
(Backlinkoより引用)
例えば下記画像の場合でも、必ずしも上位の動画がキーワードを完全に含んでいる訳ではない事が分かります。
では、タイトルにキーワードを入れる必要がないかと言うと、そんな事はありません。
というのも調査結果からも分かる様にキーワードを完全に含んでいるか否かとVSEOの相関関係は強くありませんが、視聴者に動画の内容を正確に伝えるのに役立ちます。
結果的に動画のクリック率(CTR)が向上して、間接的にV SEOに効果が得られるかもしれません。
またYouTubeではキーワードが入っていない動画が上位に来ている例を紹介しましたが、GoogleのSEOではキーワードの有無と順位の関連性が非常に大きいです。
先程と同じワードをGoogleで検索してみると2位に動画欄が表示され、ご覧のようにタイトルにはキーワードが含まれていました。
Googleの検索結果の動画欄に載るためにも、タイトルにキーワードは含めるべきだと言えます。
視聴者の目を引くサムネイルを作る
V SEO特にYouTube内で上位表示するコンテンツを決める指標として、動画のCTR(クリック率)が大きく影響していると言われています。
クリック率に大きな影響を与えるのはサムネイルとタイトルの2つ。
中でもサムネイルは単純に画像なので目に入りやすい上に、人間の脳はテキスト情報よりもビジュアル(画像)の方が6万倍も早く認知出来るという研究もあるので、クリック率にかなり大きな影響を与えると考えられます。
効果的なサムネイルに必要な要素を分解すると、大きく以下の5つに分かれます。
- インパクト
- コピー
- レイアウト
- 視認性
- デザイン性
今回の記事で詳しくは解説しませんが、是非それぞれの要素を考えてサムネイルを作ってみて下さい。
極端に言うと、一枚の写真のみでインパクトがあれば、サムネイルに無駄な文字やデザインを入れる必要はありません。
最近の大手YouTuberの動画では、文字なしのサムネイルが多くなっています。
コラボする相手に知名度があったり資金力がある場合は、写真1枚で十分にサムネイルとして成立するケースが多いのです。
参考程度にですが、「SAMUNE」というサイトでは、目を惹かれるデザインのサムネイルを集めています。
目を惹くサムネイルのデザインを実際に見て学びたい人は、参考にしてみても良いかもしれません。
質の高い動画を作る
当然すぎて言うまでもありませんが、質の高い動画を作りましょう。
キーワードの戦略やサムネイルの最適化をして仮に動画が上位表示されても、コンテンツが視聴者の期待を超えられないと、最後まで視聴してもらえなくて順位はどんどん落ちていきます。
動画の質を測る1つの指標が、視聴維持率。
視聴維持率を向上させる小技は様々ありますが、YouTubeで最も本質的なのは質の高い動画を作って視聴者に満足してもらう事。
紹介したキーワードの戦略とサムネイルの最適化等に取り組む前段階の話として、動画の質は落とさないようにしましょう。
【まとめ】V SEOを攻略して、YouTubeチャンネルを効率的に伸ばしていこう
V SEOは開設初期でYouTube上への露出が皆無に近いチャンネルにユーザーを集める為の大きな鍵。
「YouTube内での上位表示」と「Google検索結果の上位に動画を表示させる」の2つがあり、両方に取り組む事が効率的にチャンネルを伸ばしていく為には大切です。
特にGoogleの検索結果で動画が上位に表示されるキーワードには注目。
テキスト情報のブログと比べて比較的容易に上位表示できる可能性が高いので、YouTubeチャンネルを運営している人は上手くキーワードを狙ってみて下さい。
そんなキーワードリサーチに最適なツールが「YT Rival Finder」。
1タップで月間インプレッション数や関連動画本数、Google検索結果上での動画の順位等を把握する事が出来ます。上手く活用してチャンネルを効率的に伸ばしていきましょう。