「CTR(Click Through Rate)」とも言われるクリック率。
YouTubeチャンネルの運営に関わっている人であれば、よく聞く言葉ですよね。
今回はYouTubeのクリック率の重要性や平均の値から、具体的に向上させる6つのテクニックを解説していきます。
本記事のポイント
- YouTubeのクリック率は、チャンネルを伸ばす上で重要な要素
- クリック率の平均は4~5%、10%あれば高い
- クリック率を向上させるには、常に効果検証するのが大切
- 特にサムネイルのテストは効果が大きい
- 「YTサムネテスター」というツールを使うのがおすすめ
- 自動的に効果のあるサムネイルを選別してくれる
本日のポイント
YouTubeのクリック率はなぜ重要なのか?
YouTubeのクリック率はそもそもなぜ重要なのでしょうか?
YouTube側の気持ちに立って考えてみましょう。
ユーチューブはメンバーシップ等の機能もありますが、基本的には広告で稼いでいますよね。
少し極端ですが、画面に全く興味の無い動画ばかりが表示されたら、ユーザーはYouTubeを使用するのを辞める可能性があります。
当然ですよね。「YouTube開いても面白くない動画ばっかり表示される」と思い、別の動画サービスに移っていくのです。
つまりYouTubeは出来る限りユーザーが興味のあるコンテンツを画面に表示してあげたいと思っています。
「クリック率が高い動画=ユーザーの興味が高いコンテンツ」だとYouTubeに判断して貰えるので、関連動画等に表示されやすくなります。チャンネルを伸ばしていきたければクリック率を向上させるのは必須なのです。
YouTubeのクリック率はどのくらい?
YouTubeの全チャンネル・全動画のインプレッションのクリック率は、2~10%。平均は4~5%だと言われています。
ただあくまでも平均。
CTRはチャンネル登録者数や動画が投稿されてからの経過時間等によって大きく変わります。
というのも、YouTubeに動画が投稿された直後は、視聴者の多くがチャンネル登録してくれているファンなので、自然とクリック率が高くなる傾向にあります。
つまり一概には言えませんが、チャンネル登録者数の多い方が自身のファンの人が動画を視聴する数が多いので、自然とCTRが高くなるのです。
全チャンネルにならして考えると、平均が4~5%、10%を超えるとクリック率が高いと言えるでしょう。
ちなみにクリック率は「YouTube Studio」の中の「アナリティクス」→「視聴者へのリーチ」で確認する事が出来ます。
YouTubeのクリック率を向上させる6つのテクニック
では具体的にYouTubeのクリック率を向上させる6つのテクニックを紹介していきます。
チャンネル全体のコンテンツに統一感を持たせる
YouTubeは視聴履歴等から、それぞれの人の画面に表示させる動画を決めています。
例えばアート系の動画を良く見る人の画面にはアート系のコンテンツを多く表示しています。
チャンネル開設初期に料理系のコンテンツを投稿していた場合には、同じく料理関連の動画をよく見る視聴者の画面にコンテンツが表示されます。
しかし少し極端な例ですが、チャンネルの方向転換をしてゲーム実況のコンテンツも投稿していくと、普段は料理系の動画を見ている人の画面に表示されるので、クリック率は落ちていきます。
またYouTubeも結局何の動画を上げるチャンネルなのかを認識出来ずに、本来なら見て欲しい視聴者とは全く関係のない人に動画がリコメンドされる事に。
このように様々なジャンルの動画を1つのチャンネルで扱っていたり急に方針転換すると、視聴者属性が崩れて、結果的にCTRはどんどん低くなっていきます。
チャンネル全体でコンテンツには統一感を持たせるようにしましょう。
他のジャンルの動画も投稿したくなった場合には、新たにチャンネルを開設してしまう方が得策です。
サムネイルに目立つ色を使う
YouTubeは、赤・黒・白が多く使われているサイト。
ライトモードとダークモードの2つのデザインがありますが、どちらも赤・黒・白の3色を基調としているのは変わりません。
赤・黒・白の3色をサムネイルにメインに使ってしまうと、YouTubeのレイアウトと同化してしまいます。
「ダークモードで白メインのサムネイルなら目立つのでは?」と思うのは正解ですが、それだとライトモードを使用している視聴者の画面でYouTubeのレイアウトと混ざってしまう事に。
YouTubeで目立つサムネイルを作る上で良い色は、以下の4つです。
- 青(Blue)
- オレンジ(Orange)
- 緑(Green)
- 黄(Yellow)
それぞれの頭文字を取って「BOGYサムネイル」とも言われています。
ただ、ご覧のような真っ黒背景に白文字のサムネイルは少し例外。
他の動画と並ぶと、どちらのモードでも目立って見えます。
このような真っ黒背景に白文字は、他のYouTuberでも大事な報告がある際に使っている人は多くいるようです。
ただ全ての動画で使用しても意味がないので、基本はBOGYサムネイルで目立たせる事をおすすめします。
伸びている動画を参考にする
特に開設初期に関しては、伸びている動画や人気チャンネルのサムネイルのデザインを参考にするのが良いです。
サムネイルのデザインを真似る事に関しては著作権違反にはなりませんし、人気チャンネルと似ていると視聴者にも既視感があるのでクリック率が高くなりやすいです。
漫画系ではご覧のような2分割のサムネイルがよく使われています。
また最近のゲーム実況系のチャンネルでは、4分割のサムネイルが人気。
このようにジャンル毎に使われている構図等は違うので、自分のジャンルの中で伸びている動画のサムネイルを参考にするのです。
常に効果検証をする
YouTubeのサムネイルやタイトルに正解はありません。
トップYouTuberでも動画公開後の一定時間で伸びが悪ければ、サムネイルやタイトルを変更しているケースはよくあります。
登録者200万人を超える「ヴァンゆんチャンネル」では、1つの動画に対してサムネイルを10パターン用意して、投稿した後の反応を見てリアルタイムで入れ替えて再生回数が伸びるものを探していると、ネット番組で話しています。
実際にある日に投稿された動画を見てみると、アップロードから約1日後にサムネイルとタイトルが変更されていました。
また検証は最新の動画だけでなく、特にチャンネルの中で人気のコンテンツは更にCTRを上げられるようにテストする事で、効率良く伸ばしていく事が出来ます。
中でもCTRに大きな影響を与えるサムネイルの検証は非常に効果的。
とは言え、過去の動画のサムネイルのABテストを手動で行うのは非常に大変です。
何より自分で時間を区切ってサムネイルを変えるとどのくらい再生数が増加したかをメモしながら計測する必要がありますし、1度の検証では弱いので複数回入れ替えてテストする必要が。
このような作業を複数の動画で行うと、かなりややこしくなり正確なABテストを行うのが困難になるでしょう。
過去動画のCTRを向上させる為におすすめなのが、サムネイルのABテストを自動で行ってくれるツールを使用する事。
おすすめなのは「YTサムネテスター」です。
YTサムネテスターでは、用意したサムネイルを2枚用意して期間を設定するだけで、自動的に期間内でABテストを行ってくれ、効果のある方を選別してくれます。
同時に10本近くの動画のテストを行えるので、サムネイルを2枚用意してセットしておくだけで自動的にCTRの向上が見込めます。
月額4,980円ですが、仮に全ての動画のCTRが1%でも向上すれば、ほとんどのチャンネルで圧倒的に元を取れる金額だと思うので一度試してみて下さい。
チャンネルで統一感のあるサムネイルにする
YouTubeのおすすめや関連に動画が表⽰される場合、様々なジャンルやチャンネルのコンテンツがごちゃまぜで表⽰されます。
仮に動画の内容がとても良くて、視聴者にまた見たいと思われたとしたと仮定しましょう。
しかし次に動画を投稿しても、コンテンツがおすすめや関連に表⽰された事に視聴者が気づかない可能性があります。解決策として有効なのが「サムネイルをチャンネル全体で統 ⼀する」という⼿法。
チャンネル全体でサムネイルのレイアウト等が統一されていれば、チャンネルのファンならYouTubeを開いた時に出てきたら動画をクリックしたくなるのでクリック率が向上します。
例えば、様々なアーティストによる一発撮りパフォーマンスを収録した動画を投稿している「THE FIRST TAKE」。
ご覧のようにサムネイルのレイアウトが統一化されています。
ご覧のように多くのサムネイルが並んでいても、視聴者が一目で「あ、前に見た〇〇のチャンネルだ」と判別出来るように設計されています。
様々なデザインのバリュエーションを出そうとして、色々なレイアウトのサムネイルを出す人もいますが、基本的にはYouTubeを伸ばしていく戦略としてはNG。
顔出ししているチャンネルなら視聴者に気づいて貰いやすいですが、特に顔出ししていない場合は意識的に統一感を守らせる必要があります。
金融リテラシー系の情報を発信する「両学長 リベラルアーツ大学」は、顔出しをしていませんがサムネイルに統一感があって、パッと見ただけで誰のチャンネルか分かるようになっていますよね。
キーワード調査をする
YouTubeのキーワード調査をしないと、全く関連性のないコンテンツの関連動画に表示される可能性があります。
例えば「筋肉に良い平日1週間分の作り置き弁当の作り方」という動画を作ろうとしていると仮定します。
「作り置き 弁当」と検索してみると、このように上位には「筋肉に良い弁当」のようなコンテンツは出てきません。
あくまでも予想ですが「作り置き 弁当」で検索する人は、夫や子供に弁当を作ってあげる主婦の方が多いはず。
仮にそのような主婦のYouTube内の画面に「筋肉弁当の作り方」みたいなコンテンツが表示されても、興味のない人が大多数なのでクリック率はかなり低い数字になってしまいます。
ただ筋肉に良い弁当の作り方のコンテンツは、トレーニング動画の関連動画欄に表示されると興味のある人が多いので、高いCTRが見込めますよね。
つまりそのような場所にコンテンツが表示されるように、キーワードを狙って動画を作成するべきなのです。
「筋トレ 弁当」と検索すると、ご覧のように「筋肉に良い弁当の作り方」のようなコンテンツが上位に表示されていました。
一番上に表示された動画を見てみると、タグに「筋肉」などが使われており、YouTubeに「筋肉系のコンテンツです!」とアピールしています。
先程紹介した作り置きおかずと同じく弁当系のコンテンツですが、普段からトレーニング系の動画をよく見る人の関連動画欄に表示されるように設計されています。
仮にタグを「#作り置き」「#弁当」「#主婦」のようにすると、夫や子供に弁当を作ってあげる主婦の関連動画欄に表示されて、クリック率がかなり低い数字になっていたかもしれません。
キーワード調査をした上で、普段どんなコンテンツを見ている人のYouTubeの画面に表示されたいかを逆算して、動画を作成するようにしましょう。
クリックベイトは一時的なCTRを向上させるだけでおすすめしない
YouTubeにおけるクリックベイトとは、動画の内容と異なるレベルで煽るようなタイトルやサムネイル画像を設定する事。
例えば、以下の動画。サムネイルとタイトルだけ見ると、写真に映る男性が亡くなったように思い、ついつい気になってクリックしたくなります。
しかし実際に動画を見ると、男性は助かっていますし力尽きてもいませんでした。
コメント欄でも以下のように言われています。
エンタメ系YouTuberの質問コーナーのサムネイルでよく見られるエロ系で釣るようなサムネイルも、動画の中で登場していない質問を画像に入れている場合には、軽いクリックベイトだと言えます。
このくらいのクリックベイトなら皆やっているのであまり問題ではありませんが、やりすぎには注意する必要があります。
YouTubeクリエイターアカデミーにもご覧のように記載されています。
YouTube で長期にわたり支持してくれる熱心な視聴者を増やしたいのなら、動画自体に関心を持ってもらうことが鍵となります。誤解を招く内容や、クリックベイトまがい、扇情的なサムネイルやタイトルでユーザーの興味を煽ることは避けましょう。
クリックベイトは確かに視聴者の興味を惹くので、CTRを向上させる事は間違いありません。
ただ過剰なクリックベイトを使用すると、視聴者の期待とコンテンツの内容とのギャップが大きくなっていき、試聴維持率がどんどん低下していきます。
健全にYouTubeチャンネルを伸ばしていきたいのであれば、クリックベイトはおすすめしません。
【まとめ】クリック率を向上させてYouTubeチャンネルを伸ばしていこう
クリック率はYouTubeチャンネルを伸ばす上で非常に重要な指標。
様々なテクニックがありますが、特にサムネイルはクリック率に多大な影響を与える上に簡単に変えれるので、1%でもCTRが上がるように常にテストをするのがおすすめ。
「YTサムネテスター」を使うと、サムネイルを2枚用意してセットしておくだけで自動でCTRの高い方を選別してくれます。
過去動画まで複数のサムネイルを自分で入れ替えてテストすると、かなりややこしくなり正確なABテストを行うのが困難になるので、ツールを活用する効果があるでしょう。
全ての動画のクリック率が1%でも向上すれば、チャンネルに与える影響は多大。
ABテストで効果の良かった方を採用するので、クリック率が低下する事はありません。月々4,980円でCTRが必ず向上するのはかなり費用対効果の良いツールだと言えます。