副業禁止の会社に勤めていてYouTubeでの顔出しが難しかったり、そもそも顔出しないジャンルのチャンネルを運営をしたい人は多いかと思います。
YouTubeでの顔出しは誹謗中傷などリスクもありますが、当然ながら一定のメリットもあります。
今回はYouTubeで顔出しをするメリットから、顔出し無しでチャンネル運営したい人に向けて狙えるジャンルと伸ばすポイントを紹介していきます。
本記事のポイント
- YouTubeで顔出しするとCTRや信頼性の向上など様々な効果が得られる
- 顔出し無しで狙えるジャンルは大きく7つ
- 顔出し・声出し無しで狙えるジャンルも存在
- キーワードを狙う事が、顔出し無しで伸ばす上でのポイント
- キーワード選定におすすめのツールが「YT Rival Finder」
- 上位表示を狙いやすいキーワードを一目で把握する事が可能
本日のポイント
YouTubeで顔出しをするメリット
少し前に中田敦彦さんがYouTubeでの顔出しを引退する動画を投稿し、結果的に撤回した事が話題を集めました。
世界でもチャンネル登録者数1億人と世界一の人数を誇るYouTuber「PewDiePie」が、2021年の1月にアバターを使用した動画投稿をする等、顔出しをしないコンテンツ制作には注目が集まっています。
しかし中田さんとPewDiePieは現在は共に顔出しをしていますし、YouTubeでの顔出しには様々な危険性はあるものの一定のメリットがあるのは事実。
まずはYouTubeで顔出しをするメリットを見ていきましょう。
サムネイルのCTRが上がる可能性がある
YouTubeで顔出しをしている場合は、サムネイルに投稿者の顔があるケースがほとんどなのでパッと見た時に誰のチャンネルか分かり、CTRが上昇する可能性があります。
例えば、下記の画像を見た時に、一番上の動画がHikakinさんのチャンネルだというのは、サムネイルを見て一瞬で判断出来るかと思います。
視聴者のYouTubeの画面には様々なサムネイルが表示されており、自分の好みの動画を探すために高速でスクロールします。
となると、1つの動画のサムネイルとタイトルを見るのに使われる時間は約1~2秒くらい。なので僅かな時間で面白そうなコンテンツである事をアピールする必要があるのです。
先程のHikakinさんのように顔出しをしている人の動画は、サムネイルをパッとみるだけで誰のものか判断がつきます。
なのでHikakinさんの事が好きな人であれば、自然とクリックしたくなるのです。
対して、顔出していない漫画チャンネルを考えてみます。
例えば人気チャンネルの「フェルミ研究所」の動画が好きだとしても、上記のようにサムネイルが並んでいたらパッと見でフェルミ研究所のコンテンツがどれかは判断する事は出来ないでしょう。
つまり顔出しをしていると投稿者のファンだった場合にサムネイルのCTRが向上する可能性があるのです。
リアルな世界とネットで権威性を活かせる
顔出しをしていると、YouTube外でのリアルの世界でも人気を得られたり様々なビジネスに繋がる事があります。
というのも顔出し無しのチャンネルは、外から見たら誰が運営しているか分かりません。(仮面等で顔を隠して出演している場合は一概には言えない)
対して顔出し有りだと外から見ても運営者が明確。
顔出しをしているエンタメ系のトップYouTuberが街を歩くと、まるで芸能人のようにファンが集まってきている様子は様々な動画で投稿されています。
何度もYouTube内で顔を見られていると仮に対面で初めて会っても、過去に何度も会った事があるような感覚になったり、相手が自分の考えや性格等を動画で事前に知った上で会いに来てくれるので親交を深めるスピードも早くなります。
都会を普通に歩くのが困難なくらいチヤホヤされるのはエンタメ系のトップYouTuberくらいなので、生活しづらいとかの影響は特に無いでしょう。
リアルな世界で色んな人に出会える(相手から自分の事を知った上で連絡が来る)ので事業に繋がる可能性がある事はメリットだと言えます。
また逆に現実世界での実績をYouTubeで出す事も可能になるので、リアルな世界での権威性をネットで活かすのも、ネットでの権威性をリアルで活かすのもどっちも行う事が可能です。
信頼性に繋がる
当然の事ですが、視聴者からすると顔出しをしているチャンネルの方が信頼出来ます。
単にYouTubeで再生回数を伸ばすだけなら、顔出しをしていなくても十分可能かと思います。
しかしYouTubeから派生した事業(物販など)を行う上では、顔出しをして信頼を獲得している方が圧倒的に有利だと言えます。
例えば世界一稼ぐYouTuberに選ばれたアメリカの少年ライアン君は、自分がおもちゃで遊ぶ動画を投稿して商品のレビュー等を行っています。
子供が顔出しをして楽しそうにおもちゃで遊んでいる様子が視聴者にも伝わって、PRの効果が出ているのです。
対して仮にライアン君が顔出しをしていないと、おもちゃで遊んでいる際の表情等が分からないので、本当に子供が楽しそうなのかが伝わらずにPRの効果は落ちてしまうでしょう。
ライアン君は自身のプロデュースするオリジナルブランドのおもちゃを世界中で販売していますが、おそらく顔出ししていないとここまで発展しなかったはず。
YouTubeで顔出しをすると信頼性に繋がり、物販等の派生した事業を行う際に効果を発揮するのです。
美意識が上がる
副次的なメリットですが、YouTubeで顔出しをすると美意識が上がる人が多いようです。
実際、人気チャンネルである「QuizKnock」では、見た目に気を遣う為に専属の美容師を雇い動画の撮影前にセットをして貰っているそうです。
Hikaruさんのチャンネルでも、捧さんという専属のヘアメイクが付いている事は有名ですよね。
普段から美意識が高い人には関係無いかもしれませんが、やはりYouTubeで自分の顔を出す際には世界中の人に見られる可能性があるので、きちんとした見た目を意識する人が多いと言えます。
YouTubeで顔出しNG、声出しOKで可能なジャンル
基本的にYouTubeは顔出しするメリットが大きいので顔を出す事をおすすめしますが、何か特別な事情で顔出しNGで声出しなら出来る場合でも狙えるジャンルを紹介していきます。
(基本的にラファエルさんのように仮面を被ればどのジャンルでも顔出し無しで行えるので、被り物なく行えるジャンルを紹介していきます。)
ASMR
ASMRは2019年頃に誕生したジャンル。
YouTube内でASMRは比較的再生回数の取れるジャンルで浸透していて、世界には約5億回視聴されている動画も存在します。
基本的にASMRは顔出し・声出しの有無に関わらず行えます。
最大のメリットが「ASMR」という言葉は世界共通である事。
ご覧のようにYouTubeで「ASMR」と検索して、再生回数順に並べてると、タイトルに色んな言語を入れているクリエイターが多い事が分かります。
タイトルに「ASMR」と入れておくと検索した世界中のユーザーが流入する可能性があるので、自然と世界中に向けてコンテンツを作成する事が出来ます。
またASMRは音声なので、Googleの検索結果でも「ASMR×〇〇」のキーワードでは、動画欄が上位に表示されます。
YouTube、Googleの両方の検索から流入しやすいので、上手くキーワードを狙うと再生回数を伸ばせるジャンルだと言えます。
ラジオ
顔出し無しでラジオをイメージした人は多いのではないでしょうか。
様々な音声配信アプリが出ていますが、圧倒的なユーザー数からYouTubeでラジオ配信をしているクリエイターも多くいます。
ただラジオ配信は画面を見ずに流し聞き出来る事が魅力なので、プレミアム会員でないと定期的に広告が挿入されるYouTubeでラジオ配信を行うのは個人的にあまりおすすめしません。
広告が出てきたらわざわざ画面を見て、スキップボタンを押す必要がありますからね。
またそもそもプレミアム会員でないとバックグラウンド再生機能が使えない点でも、YouTubeとの相性は良くありません。
YouTubeでラジオ配信を行うには、他のアプリへの集客チャネルとして利用するのがおすすめ。
現在の日本の音声配信アプリは投げ銭等でのマネタイズが中心で、YouTubeのように決まって広告が挿入されて安定的な収入を得られる仕組みは整っていません。
しかし海外ではPodcastが盛り上がっており、配信の初めや途中に広告が挿入されて稼げるシステムが確立されているそうです。
上記の動画によると、Podcastでは3,000回再生で約100ドルの収益を得る事が出来ていると解説しています。
今後日本で音声配信アプリのマネタイズが整った時に備えて、いまからYouTube上でファンを作っておくのは効果的だと言えます。
ゲーム実況
ゲーム実況は、顔出し有り無しに関わらず、YouTube初期から人気を誇るジャンル。
YouTubeは2020年がゲーム実況が最も盛り上がった年だと発表しており、コロナウイルスによる影響は大きいものの未だに人気の火が消えていない事が分かります。
ゲーム実況は流行り廃りがあるジャンルなので、1つの作品のみで継続的に再生回数を獲得するのは難しいと言えます。
例えば2020年に日本国内で最も見られたゲーム実況の作品である「あつまれ どうぶつの森」。
発売日からのYouTube内での検索数の推移をGoogleトレンドで見てみると、ご覧のように需要がどんどん下がっている事が分かります。
Hikakinさんのゲームチャンネルでも色んな作品をプレイしている事が分かります。
ゲーム実況では超人気の作品である「マインクラフト」と「フォートナイト」の月間インプレッションを見ても、これだけの違いがあります。
当然ですがインプレッションの少ないゲームをプレイしても見られないので意味がありません。特にゲーム実況はアドセンスでの収益が中心なので、視聴回数が伸びてなんぼの世界。
上記のように現在はフォートナイトの方が需要が高いですが、例えばマインクラフトの大型アップデートが実施されるとひっくり返る可能性も。
ゲーム実況をする作品を選ぶ際には、そもそものインプレッション数とGoogleトレンドで需要の推移を確認して選ぶようにしましょう。
料理
料理も顔出し無しで狙えるジャンルの1つ。
料理動画は非常に人気のジャンルなのでプレイヤーが多いですが、ターゲットを絞ると伸びやすそうです。
例えば以下のチャンネル。
筋肉に良い(タンパク質が多い等)作り置き弁当に特化した料理動画を投稿しています。
YouTube内で「筋肉弁当」と検索すると、上位3位の動画は上記のチャンネルのものでした。
ちなみに「筋肉弁当」の月間インプレッション数をYT Rival Finderで調べてみると、2400もありました。
先程のチャンネルは投稿動画数約30本で、登録者数約4.5万人もいたので、おそらく検索からの流入が多いのではないかと思います。
このように料理の中でも上手くターゲットをずらすと、検索上位を取れて開設初期でも伸ばしていく事が出来るでしょう。
YouTubeで顔出し・声出しNGで可能なジャンル
続いて顔出しだけでなく、声出しもNGな人でも狙えるジャンルの紹介です。
漫画
顔出し・声出し共に無しで狙えるジャンルで人気なのが漫画。
音声は挿入されていますが、本人ではなく声優さんの声を入れたものなので、声出しをする必要はありません。
漫画動画の先駆者とも言える「フェルミ研究所」はチャンネル登録者数200万人を超えています。
ただ漫画チャンネルは、シナリオの作成・作画・ナレーションの読み上げ等、動画の製作工程とコストが他のジャンルより多くかかります。
また直近1,2年で漫画ジャンルのチャンネルは非常に増えており、伸ばす難易度は非常に高いです。
実際2019年には業界最大手のYouTuber事務所UUUMがHikakinさん等のトップクリエイターを巻き込んで「UUUM MANGA」を作ったものの、上手く伸びずに現在は更新が止まっています。
ペット
ペットチャンネルは人気のジャンル。
伸びているチャンネルで顔と声を出してペットとの触れ合いの様子を投稿しているものもありますが、顔出し無しでも成立しますし声を出す必要もありません。
ペットジャンルの中では犬と猫が圧倒的に人気。
人気犬種である柴犬の月間インプレッション数を調べてみると、45万もあります。
ペットは撮影時に思い通りに動いてくれるとは限らないので、捻った企画で差別化を図るのは困難。
実際、現在人気を集めているチャンネルはペットとの日常的な様子を流して人気を集めています。
インプレッションが多い犬や猫で大きなパイを狙いにいくのも良いですが、珍しい動物で競合との差別化を図るチャンネルもあります。
例えば、上記のようにペットでクールダックやフクロウを飼って約30万人の登録者を獲得しているチャンネルも存在。
ただYouTubeに動画を投稿する為にペットを飼うのは、視聴者に伝わると炎上する可能性があるのでやめておく事をおすすめします。
ボカロ
難易度は高いですが、ボカロも顔出し声出し無しで行えるジャンル。
近年のボカロの人気は圧倒的で、最近だと「うっせぇわ」でデビューしたAdoさんのMVは投稿から8ヶ月で1.5億回も再生されています。
ボカロジャンルの収益化はずっとグレーゾーンでしたが、2021年6月1日に初音ミク等の代表的なキャラクターを用いたマネタイズが認められました。
初音ミク等のキャラクターはあくまでもツールとして購入するものであり、YouTubeで発生した収益は分配する必要はありません。
従来のアーティストはテレビ等のメディアに出演してから注目される事が一般的でしたが、ボカロはネットで注目を集めてメディアに進出するという全く逆の流れを辿っています。
ネットで注目を集めるのに貢献しているのが、「歌ってみた」動画によるブーム。
実際、先程紹介したAdoさんの「うっせぇわ」も多くの歌ってみた動画が投稿され、大きなムーブが起こっている事が分かります。
Adoさんの動画の概要欄には、誰でも歌ってみた動画を出せるようにオフボーカル音源が置かれています。
ボカロはヒットすると社会現象となるくらい広まる可能性もありますが、難易度が高いのは間違いありません。
YouTubeで顔出し無しで伸ばすポイント
YouTubeで顔出し無しのチャンネルを伸ばす上で最も大切なポイントは、キーワードを狙って動画を作る事。
というのも、顔出し有りの例えばエンタメ系のチャンネルだと、少し企画が面白くなくても演者の絡み合いが面白かったり、顔がタイプだったりで試聴して貰える可能性が有ります。
「YouTuber」という言葉が世間に浸透したように、昔からユーチューブでは人(出演者)軸でファンを獲得するのがメイン。
対して顔出し無しのチャンネルだと、仮面を被ったりしている場合を除いては、基本的に演者の軸でファンになってもらうのは難しいです。
となると勝負の鍵となるのは企画選定。
顔出し無しのチャンネルで既に一定のファンを獲得出来ている場合は面白い企画を考えて動画を投稿していけば良いでしょう。ただ開設初期や視聴者がほとんどいないケースではいくら面白い企画を考えてもYouTubeに露出しないので全く見てもらえないのです。
また顔出しなしの場合はエンタメ系のようにパイが広くなくニッチなジャンルである事が多いので、キーワードを狙うのが最適な戦略。
例えば柴犬を飼っていてYouTubeにペット動画を投稿しようと考えたとします。
何となく柴犬と遊ぶ動画を投稿しても「柴犬」とYouTube検索した際には引っ掛かりますが、そもそも柴犬に関するコンテンツをアップロードしている人全員が「柴犬」というキーワードをタイトルに入れるので、ライバルの数が非常に多いです。
実際に検索してみると、上位にきているのはほとんどが登録者数10万人近くの人気チャンネルでした。
開設初期や視聴者がほとんどいないチャンネルで上位表示を狙うのは困難でしょう。
では「柴犬 トリミング」で検索してみます。
一番上に表示された上記動画の投稿者のチャンネル登録者数は6,800。
このように上位表示されやすいキーワードを狙って企画を考えるのが、顔出しチャンネルの伸びていない内は非常に効果的なのです。
狙うキーワードを選定するのにおすすめなのが「YT Rival Finder」というツールを使う事。
YT Rival Finderを使うと、上位表示を狙いやすいキーワードを一目で把握する事が可能です。
ご覧のように月間のインプレッション数と関連動画本数が表示されるので、YouTube内でのキーワード毎の動画の需要と供給を一覧で把握する事が可能。
またGoogle検索上の動画の順位も表示されるので、グーグルの検索結果でユーチューブが優遇されやすいキーワードも知る事が出来ます。
YT Rival Finderで上位表示を狙えるキーワードを探す
【まとめ】YouTubeで顔出ししたく無い人はキーワードを狙って動画を作ろう
YouTubeで顔出しをするメリットから顔出し無しでも狙えるジャンルを紹介してきました。
基本的にYouTubeでは顔出しするメリットの方が大きいので、特別な事情があったり顔出し無しが前提のジャンルのチャンネルを運営したい場合以外は、顔を出すのをおすすめします。
ただ中には顔出し出来ない人もいると思うので、今回紹介したジャンルを狙ってみて下さい。
また顔出し無しのチャンネルを伸ばしていくには、キーワードを狙って動画を投稿していくのが効果的な戦略。
キーワードリサーチは全て自力で行う事も可能ですが、あまりに時間がかかるので非効率的なので、ツールを使うのがおすすめ。
中でもおすすめのツール「YT Rival Finder」を使うと、YouTube内でのキーワード毎の動画の需要と供給を一覧で把握する事が可能です。